第4セッション
演題 3
糖尿病患者会参加者、非参加者における 食生活調査および心理的指標調査
発表者 ○小檜山佳正1)、○高橋一郎1)、北村文恵1)、西口明佳1)、 氏家志乃2)、荒井幸江3)、鈴木純子1)
(北海道文教大学1)、医療法人社団いずみ会北星病院2)、介護老人保健施設北星館3)
【目的】H病院の外来通院中糖尿病患者を対象とし、食物摂取頻度調査、健康変容段階尺度、一般性セルフエフィカシー尺度(GSES)、森本の健康指数を用いて、糖尿病患者の患者会の参加、不参加による違いを明らかにする。【方法】対象者を患者会会員21名(平均年齢68.3歳±8.5、男性12名、女性9名)、患者会非会員14名(平均年齢61.0歳±13、男性5名、女性9名)として、食物摂取頻度調査、森本の健康指数の調査を行い、健康変容段階尺度、一般性セルフエフィカシー尺度(GSES)、両者を比較検討する。患者会会員は調査用紙の郵送及び返送にて調査を行い、患者会非会員には、外来通院時に聞き取り調査を行った。【結果】森本の健康指数において有意(p<0.01)な差が見られ、非会員よりも会員のほうが「良好」という結果が見られた。一般性セルフエフィカシー尺度(GSES)では、有意な差が見られなかったが、会員、非会員両群とも「普通」が最も多く、「高い傾向にある」が最も少ないという結果となった。栄養素においては、有意な差が見られなかったが、両群とも摂取エネルギーが過剰な人が多く、食塩摂取量の平均値が両群ともに上限値を超えており、過剰摂取の傾向が見られた。【考察】森本の健康指数においては、患者会参加者は情報提供がなされ、健康への意識が向上したために健康指数が高い者が多くなったと考えられる。食物摂取頻度調査、一般性セルフエフィカシー(GSES)では、有意な差は見られなかった。今回の対象者は高齢者が多く、高齢者によくみられるエネルギーや食塩、カルシウムといった栄養素の過不足が目立ったため、栄養指導を行う際には、これらの栄養素についてより配慮した指導を行う必要がある。また、40〜50歳代の患者では、患者会への不参加者が多く、一次予防の観点から、不参加者に対する知識の普及や意識の向上が行える工夫が必要と考える。
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