第4セッション
演題 1
栄養指導におけるブログの活用
発表者 ○隈元晴子1)、藤井義博1)、藤井美穂2)、青木香苗3)、濱松千秋4)
(藤女子大学大学院人間生活学研究科1)、札幌医科大学病院婦人科2)
札幌医科大学病院内科女性外来3)、ちあき内科呼吸器科4)
【目的】生活習慣の指導では、いかにして本人への動機付けを行い、行動変容を促せるかが重要である。インターネット上でHPを利用して日常生活に即した患者教育の方法が数多く見られるようになったが、栄養士個人がそれらの媒体を開設して運営していくためには相応の知識と技術が必要であることも現実である。そこでHPよりも開設、運営、管理が容易であるブログを利用した栄養指導を試みたので報告する。
【方法と対象】2施設の女性外来に通院中の20代〜50代のメタボリックシンドロームとその予備軍の女性8名を対象に、携帯電話で撮影した食事写真を毎日送付してもらい、一人一日分の食事内容を一つの記事としてブログに掲載した。その際、BMIの変化や運動の記録なども随時掲載。平均カロリーや改善点を1週間に1度本人にメールで報告し、3ヶ月間これを継続した。【結果】参加してから2〜4ヶ月間で、8名中6名にBMIの減少がみられ、残りの2名に関しては変化がみられなかった。3ヶ月を経過した後も外来での栄養指導と2週間に1度のメールによるフォローをしているが、引き続き食事改善を継続している者が多く、極端な体重の増加はみられてない。【考察】ブログに掲載される画像が、個人の食事日記も兼ねることから、経過を客観的に捉えられることと、複数の参加者の食事内容や改善の経過を同時に確認できることが食事改善を続けていくうえで相乗効果となっていると考えられる。この方法では日常生活に即した栄養指導や食事管理ができるため、今後は内臓脂肪型肥満の男性などへの保健指導にも応用できるのではないかと期待される。
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