第1セッション
演題 4
インターネットを活用した栄養指導(第2報)
〜クローン病患者の食事と栄養療法サポートシステム
「IBD NAVI」について〜
発表者 ○齋藤實1)、中東真紀2)、田上智行1)、梅澤努1)、齋藤暢子1)
(味の素ファルマ鰍P)、四日市社会保険病院 IBD専任栄養士2)1)
【目的】クローン病の栄養管理は未だ確立されていないが、2004年には日本栄養改善学会の自由集会で「クローン病患者のための緩解期栄養・食事指導マニュアル(案)」が作成された。『IBD NAVI』はこのマニュアルに基づき、IBD専門栄養士の先生の監修の下、IBD(特にクローン病患者)への栄養指導サポートシステムとしてインターネット上に開設され、2006年6月にはより簡便に利用できるようにリニューアルも行った。今回は、昨年の続報として、一部の症例にこのシステムを用いて栄養管理を行った、四日市社会保険病院の事例を紹介する。
【対象と方法】四日市社会保険病院において、栄養食事指導を実施したクローン病患者を対象に、『IBD NAVI』システムを利用した一部の症例で、栄養指導効果について検証した。
【結果】使用例はまだ少ないが、操作に慣れると患者にも好評で、栄養指導の効率化が図れた。『IBD NAVI』の特徴としては(1)簡単操作でクローン病患者の食事の摂取カロリーや栄養成分などが計算できる。その際に使用する栄養剤を指定すると、1日に必要な栄養量から栄養剤分を差し引いた食品からの摂取目標量も自動計算される。(2)食事内容は約900種類のメニューから選択でき、素材変更やメニューの保管も可能である。(3)食事と一緒に日々の体調も記録でき、食事指導の参考として活用可能である。四日市社会保険病院の事例では、このシステムを利用して的確な栄養指導を行うことができ、栄養改善が図れた症例もみられた。
今後、更に先生方からのご活用していただいた際のご意見ご要望を参考に、患者様と医療関係者のお役に立てるよう、充実したサポートシステムを構築していきたいと考える。
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