第3セッション
演題 4
システム化された栄養指導における栄養士の課題
発表者 杉谷静香 河原麻値 秋田まゆみ 鵜飼真千子 鈴木美貴 佐々木朋子 大塚真奈
(手稲渓仁会病院栄養部)
【はじめに】当院では複数の栄養士が栄養指導業務に関わることから、栄養指導を系統立て、指導範囲を明確に定めるために、問題解決技法に基づいたシステムを構築してきた。個々の患者のニーズや指導方針・展開に対し栄養士間の共通認識を可能にすることを目的としている中で、外来栄養指導中断者の傾向を調査し、指導者側の課題について検討したので報告する。
【方法】平成16年4月から9月までの中断者128名を対象に、年齢・性別・指導回数・診断名・指導経験の有無など基本的情報と、体重・生化学データなど客観的情報、患者評価・DATA BASEなど栄養士による評価内容を基に調査を行い指導継続者との比較を行った。
【結果】継続者との対比では、年代・性別・疾患・指導回数に差が見られた。また、栄養士による患者評価・DATA BASEからは、男性が調理者の場合や男女問わず有職者に中断者が多い傾向であり、個人に沿った方針の立案や実践可能なプランの提示が十分に行えていないことが考えられる結果となった。
【まとめ】これらの調査結果を問題解決技法の要件に沿って検討した結果、個人目標として知識の取得や面接技法の向上、部内目標として指導環境の整備や指導者評価、患者評価の強化など今後の課題が明確となった。
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