第1セッション
演題 2
クローン病患者の制限食品における摂取状況について
−クローン病患者のための緩解期栄養・食事指導マニュアル(案)より−
発表者 ○竹内夕紀子、松田環季、東貴代、三岩富美恵、吉田典代
(北海道IBD食食事療法研究会)
【はじめに】
 クローン病患者の食生活における摂取可能食品目の拡大を目的とし、昨年作成された「クローン病患者のための緩解期栄養・食事指導マニュアル(案)」の食品選択項目から、「弱い制限」に該当する47食品の摂取状況についての調査を実施した。
【対象と方法】
 北海道IBD患者会のクローン病患者298名を対象とした。患者会の協力を得て、自記式質問紙票を郵送で配布、回答済みの質問紙票は対象者が個別に返送するよう依頼した。調査期間は、平成17年2月10日から3月31日までの50日間であった。「弱い制限」に該当する47品目の食品摂取状況について、1.食べている、2.調子の良い時に食べている、3.食べない、4.食べてみたい、の4段階に分けて回答してもらった。
【結果と考察】
 アンケート集約数は91名で回収率は30.5%であった。平均年齢は35歳、平均罹病期間は10年間、緩解維持患者は81.3%であった。「弱い制限」の47食品中18品目において、「食べている」と回答した患者が50%以上あり、「食べない」と回答した患者で30%以上の回答があった食品はなかった。
食品摂取の結果からは、「弱い制限」食品の中にも患者が通常摂取している食品が多くある事がわかった。30%以上が「食べない」と回答した食品がなかったことは、今回の対象者に緩解維持の患者が多いことも要因として考えられる。
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