第1セッション
演題 1
糖尿病患者の食事療法と生活に関する意識調査
発表者 佐藤亜紀子1)、木谷信子1)、中嶋豊2)、松本信子2)、杉山亜由美2)、加藤雅彦3)
(天使大学看護栄養学部栄養学科1)
(国立病院機構西札幌病院栄養管理室2)・代謝・内分泌3)
【目的】糖尿病は生涯治療を必要とするため、療養生活を送る患者の多くは多大なストレスを抱えていると考えられる。食事療法を実施する上で配慮している点、糖尿病であることの意識などを把握し、より個々人に対応した栄養食事指導を行うことを目的として本調査を行った。
【対象と方法】対象:糖尿病の治療を継続している外来患者50名,期間:H17.8.8〜H17.10.5,方法:対象は外来患者のうち同意の得られた患者に他記式アンケートにより調査を行った。質問に対する回答は4段階の「1.いつもしている2.どちらかと言えばしている3.どちらかと言えばしていない4.していない」とした。HbAc値、糖尿病歴の長短、栄養食事指導の回数別(それぞれ単純集計したものの中央値をとって2群に分類した)に食事療法の実施状況や意識について検討した。
【結果】HbAc値(7.1未満と7.1以上の群)では「海草・きのこ・こんにゃく類を摂っているか」「果物を摂っているか」「1日にいろいろな食品を組み合わせて食べているか」「周囲の人たちに糖尿病についての悩みを相談しているか」「周囲の人たちはあなたの糖尿病に気を遣ってくれるか」の質問で有意な差がみられた(P<0.05)。糖尿病歴の長短(8年未満と8年以上の群)ではいずれの質問においても有意な差はみられなかった。栄養食事指導の回数(10回未満と10回以上の群)では「海草・きのこ・こんにゃく類を摂っているか」「調味料を摂りすぎることがあるか」「食事療法を難しいと感じているか」の質問で有意な差がみられた(P<0.05)。
 さらに、食事療法歴の長短との関連も検討した。

第1セッション演題2へ