第6セッション
演題 2
羊肉の利用状況と今後の消費行動に対する一般消費者の意識調査
発表者 ○藤川里美、藤巻倫子、小川貴代
(天使大学看護栄養学部栄養学科)
【目的】羊肉は、北海道では古くからジンギスカン料理としてよく知られており、また、最近では、栄養学的にも注目されている。しかし、一般に利用されている食肉は牛肉、豚肉、鶏肉であり、羊肉はあまり日常的に利用される食肉ではない。そこで、今後羊肉を普及させていくためには何が必要であるかを検討することを目的として、一般消費者の羊肉に対する意識調査を行った。
【方法】札幌市の管理栄養士養成課程の大学生と生活共同組合員を対象にアンケート調査を行った。調査時期は、平成16年7〜10月である。記入は、自己記入方式により行い、一人暮らしをしている人には本人に、家族と同居している人にはその世帯の主たる家事労働者に回答を依頼した。
【結果】喫食頻度は、食肉全体でみると週3〜4回が最も多かったが、羊肉は年に数回がほぼ半数で「全く食べない」と答えた人と合わせると約8割におよんだ。このことから羊肉は、あまり日常的に喫食されていないということが明らかになった。しかし、「羊肉を食べますか」という問いには、ほとんどの人が食べると答え、その内訳としてはジンギスカンとしてなら食べるという人が約6割、ジンギスカン以外の羊肉料理も食べるという人が約2割いた。羊肉に対するイメージでは、羊肉を食べる人、食べない人に関わらず「くせがある」という回答が多かった。しかし、羊肉を使わない理由としては、「料理方法を知らないから」という理由が圧倒的に多く、「嫌いだから」という人はわずかであった。今後の利用については、料理方法を知ることができれば食べたいという積極的な意見が得られた。「今後、羊肉を一般的な食肉として利用するためにはどのようなことが必要か」という問いには、スーパーなどにレシピを置く、マスメディアを利用したPRをするなどという答えが得られた。
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