第2セッション
演題 3
食事オーダーリング導入の有効性
発表者 ○鵜飼真千子、河原麻値、駿河智美、杉谷静香、秋田まゆみ、大塚真奈
(手稲渓仁会病院 栄養部)
【目的】当院では平成12年度より、電子カルテを軸とした院内ネットワークの導入とそれを媒体とした地域医療への貢献、情報開示、インフォームドコンセントに対する取り組みを順次行っている。その中で平成15年に稼働した、食事オーダーリングシステムの有効性について報告する。
【方法】平成13年度より、当院システム開発課との打ち合わせが開始された。食事オーダーリングの導入目標を(1)食数管理業務の合理化(2)操作方法が簡便(3)食事サービスの向上、以上の3点とし、当院の食事の特性を十分に生かして、急性期特定病院特有の在日数の短さによる食数変動をリアルタイムに把握できるシステムを検討した。
【結果】24時間食事オーダー登録が可能なため、栄養指示受付締め切り時間を朝食は6時、昼食は11時、夕食は16時としたが、即入患者への対応が可能となり、栄養部への電話連絡が大幅に減少した。また、指示登録状態把握がリアルタイムに行え、調理現場への食数変動指示が的確に実施でき、食材がムリ・ムダ・ムラなく管理されるようになった。操作手順の簡便を図るために画面を『イラスト』で表示し、指示入力法は一目でわかるように工夫し、術後食・検査食・クリティカルパスなどのルーチン指示は自動化して最小限の操作で指示登録ができる体制をとることで、指示の入力間違い等がなくスムーズにオーダーリングが稼働された。食事オーダーリング導入による食数管理の合理化がされたことで、選択メニューの対象食種の拡大及び365日の実施がなされ、食事サービスの充実につながった。また、院内ネットワークを利用して栄養部ホームページを開設し、食事基準、経腸栄養等の栄養情報の提供を行うことで、院内の栄養指示の統一化が図られ、運営の合理化につながっている。

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