| 第６セッション演題 ４ |
北海道高校生の食事の実態 |
| 発表者 | ○百々瀬いづみ、荒川義人（天使大学・栄養学科）森谷絜（北大大学院・教育学研究科） |
| 【目的】 | 近年、若者の食生活の乱れ、中でも朝食の欠食率が著しく増加し、生活習慣病の若年化が指摘されている。そのこともあって、栄養教育の必要性があらためて唱えられているが、本研究では栄養教育を受ける機会が少ない高校生に着目し、朝食の欠食状況および食事記録法による具体的な食事実態を把握（以下、「食事記録調査」と略）することで、高校生に対する効果的な栄養教育の方法を検討した。 |
| 【方法】 |
平成１４年９月、協力の得られた北海道内の２高等学校（Ｆ校１１６名、Ｔ校１２名）の生徒１２８名を対象に、同校家庭科教諭の協力のもと、(1)欠食状況調査（朝・夕食の欠食の有無）､ (2)食事記録調査（献立および食材料名）による２日間の朝・夕食の調査を行った。調査票は家庭科授業時間内に配布し、欠食状況調査は授業時間内に回収し、食事記録調査は後日回収した。全ての調査項目は２校合わせて集計した。統計解析はχ２独立性の検定などを用い、有意水準（p）を５％とした。 |
| 【結果及び考察】 |
週に１日以上欠食する生徒の割合は、欠食状況調査では朝食５０． ７％、夕食１４．０％、食事記録調査では２日間のうち１日以上欠食している生徒の 割合は朝食５１．６％、夕食１０．９％であり、二つの調査法の結果に有意差は認め られず、欠食率はどちらの方法を用いても把握できると考えられた。食事記録調査に よる朝食内容では、カップラーメンのみなど１品だけの食事が３３．５％にも及んだ。 夕食でも１品だけの食事が１２．８％あり､ 「主食・主菜・副菜」の３皿が揃った食 事は２１．１％であった。 高校生に対する栄養教育には、欠食率が高い現状から欠食率の低下が優先課題では あるが、食事内容を精査することも必要である。食事記録調査の実施にあたり、家庭 科教諭との連携の重要性が明らかになった。 |
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