第10セッション
演題 3
〜生活習慣病予防〜
陸上自衛隊北部方面隊栄養士会の取り組み
発表者 ○西村綾子1)、中村知津子2)、大崎美和3)、斎田幸栄4)、門脇絵里香5)
(北恵庭駐屯地1)、静内駐屯地2)、東千歳駐屯地3)、南恵庭駐屯地4)、北千歳駐屯地5)
【目的】近年、食生活をとりまく社会環境の変化により、朝食の欠食、肥満の増加などがみられ、生活習慣病の増大から「食育」の推進の必要性が謳われている。その傾向は自衛隊員にも例外ではない。生活習慣病予防という観点の業務の拡大への移行の必要性から、 生活習慣病予防のための対策に今まで以上に栄養士の活躍が期待されている。そこで栄養士に対する隊員の要望をさぐり、適切な助言や支援体制を構築するための問題点について考察する。
【方法】千歳近郊陸上自衛隊員(東千歳、北千歳、南恵庭、北恵庭、静内駐屯地の隊員を750名抽出)を対象に栄養指導に関するアンケートを実施した。
【結果】今回のアンケートの結果で、栄養士に個人対応の指導が求められていることがわかった。北部方面隊栄養士会では、これまでも隊員全体に向けての栄養普及に関する様々な活動を実施し、現在も継続中である。現在の陸上自衛隊栄養士の生活習慣病予防を内容とした個別の栄養指導の問題点をあげると、隊員個人の生活状況の把握が不十分であること、そして特に一律の栄養摂取基準による給食の提供が考えられる。また隊員の勤務の状況により、自衛隊栄養士に対して相談に行きにくいという回答が得られ、様々な環境の整備、検討の必要性があると思った。
【考察】健康維持は自衛隊員にとって、任務遂行するために重要であり関心度は高い。今後始まる保健指導の中で栄養士の担う役割は大きいと思われ、隊員のニーズにそった栄養指導体制を構築するためには更なる検討が必要である。特に隊員個人の生活習慣を適正なものに指導してゆくためには、部隊内での連携が課題であり、総合的に支援してゆくことが必要である。
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