第9セッション
演題 2
大学生の食生活と健康の実態
食生活と健康チェックシートから
発表者 ○室田 恵
(北海道大学生活協同組合)
【目的】食育の取り組みが広がる中で、健康に大学生活を送るためには、入学前また入学間もない時期に食生活と生活スタイルについての知識を伝える必要がある。20年前から道内の大学生を対象に食に関するアンケート調査や食生活提案活動を続けているが、昨年の調査では今までと違う生活スタイルがうかがえた。過去の結果と比較して報告する。【方法】H大学で健康科学を受講する1・2年生に、2007年4月、講義開始前にアンケート調査「食生活と健康チェック」を実施した。チェック表の内容は、性別、居住形態、食生活、運動、最近の体調についてで、セルフチェックができるようになっている。対象者は427名、有効回答401名(有効回答率93.9%)であった。過去の調査は同様のものを、5月末〜6月、秋冬に実施したものを比較対象とした。【結果】今回の調査では、朝食摂食が多かった。「毎日食べる」が男性69.1%、女性87.0%、「週2〜3回食べる」が男性17.9%、女性11.0%、「食べない」は男性13.0%、女性2.0%であった。食品群別摂取状況では、「牛乳を良く飲む」が男性は17.9%、女性は9%、「毎日1〜2杯」が男性は44.9%、女性は59.0%、「飲まない」は男性37.2%、女性32.0%であった。果物を「食べない」が男性は58.8%、女性は52.0%であった。最近の体調は「健康」が男性57.1%、女性72.0%であった。【考察】過去の調査と比較すると、朝食摂食の割合が高く、牛乳を飲む割合も高い結果となった。過去の調査結果は4月の調査結果に比べて全体的に摂取状況が悪くなっている。5月の連休、夏季休暇、冬期休暇後そして学年が進むに連れて、食生活や生活スタイルの崩れに拍車がかかり、不定愁訴が増えている。入学後早い時期に、自分の食生活状況を把握し、それらを良好にたもつためには、様々なかたちでの援助が必要と思われる。
第9セッション演題1へ 第9セッション演題3へ