第9セッション
演題 1
空知地域における働き盛り世代の食と健康に関する調査について
発表者 ○槌本浩司1)、清水真理2)、大瀬真知子3)、本多美由紀4)
(北海道空知保健福祉事務所 滝川地域保健部 1) 北海道石狩保健福祉事務所 千歳地域保健部 2)  北海道空知保健福祉事務所 保健福祉部3) 北海道空知保健福祉事務所 深川地域保健部4)
【目的】働く者の健康づくりの効果的推進は、個人の努力はもとより、関係機関や健康づくり関係団体等の協働と働く者の健康管理という観点から職域との連携によりすすめられることが不可欠とされている。空知保健福祉事務所では、働き盛り世代の今後の健康づくりの推進方策を検討することを目的に「食を含む生活習慣の実態及び健康に関する意識」の調査を行ったので報告する。
【対象と方法】空知管内で働く鉱業、建設業、製造業、卸売業・小売業・飲食業、金融・保険業、不動産業、運輸・通信業、電気・ガス・水道熱供給事業、サービス業、農業などに従事する働く者のうち、20歳代から50歳代を対象とした。調査紙の配布数は444名、回収数349名(男性240名・女性109名)、回収率78.6%。調査方法は、直接配布又は郵送による自記式留め置き法とし、統計処理は2群分けした値について  Mann - WhitneyのU検定を行い、統計ソフトにはSPSS15.0Jを用いた。
【結果】糖尿病の症状があると答えた者の群では、自分にあった食事内容・量を知っている者が、知らない者と比較して有意に多かった。また、糖尿病以外の疾病や症状があると答えた者の群では、自分にあった食事内容・量を知っている者と知らない者の間には有意な差は認められなかった。
【考察】働き盛り世代のメタボリックシンドロームの予防対策には、「自分にあった食事内容・量」について知る機会を設けることが重要である。今年度から実施されている特定保健指導時においては、病識をもたない者を対象者とすることが多いと推察される。これらのことから、情報提供や動機付け支援においても、個々人にあった適切な食事内容・量の把握や自己管理できる能力を身につけることが可能となる支援が重要であると示唆された。
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