第7セッション
演題 3
栄養教育が食習慣に及ぼす影響について
〜保育士養成課程に所属する学生を対象として〜
発表者 ○齋藤 恭子、藤井 義博
(藤女子大学大学院人間生活学研究科)
【目的】保育士養成課程において、食・栄養関連科目について履修する学生が、食や栄養に対する知識の習得により食習慣にどのような変化をもたらすのか、男女別に検討した。
【方法】保育士養成専門学校の学生141名(女113名男28名)を対象に食習慣に関する自記式質問紙調査を履修前2007年9月と履修後2008年1月に実施した。43項目の質問を食習慣の特徴によりストレス解消型、アンバランス型、健康維持型、ウェルネス志向型、やせ志向型、一期一会(心の栄養)型に分類した。質問項目の尺度は5段階とし、食習慣の特徴別に得点の平均を求めた。1、食習慣の履修前後における変化について比較した。2、食習慣における男女差について比較した。3、食習慣と一日に摂取する食品数ついて関連を検討した。【結果】1、履修前後における比較では男女ともに有意差は認められなかった。2、食習慣における男女差については履修前では「アンバランス型」「やせ志向型」「健康維持型」に有意差が認められた。「アンバランス型」では男子学生が高く、「やせ志向型」「健康維持型」では女子学生が高かった。履修後においては「やせ志向型」に有意差が認められ履修前と同様、女子学生が高かった。3、食習慣と一日に摂取する食品数については、履修後では男女ともに一日に摂取する食品数が少ない群が「アンバランス型」が高かった。【考察】履修前後における食習慣の変化がさほどみられなかった理由として、履修内容が質問項目に必ずしも反映されていなかったことが推察される。男女差についてはすでに履修前より食習慣の特徴に有意差が認められ、今後の栄養教育を行なう上で考慮しなければならないことが示唆された。
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