第4セッション
演題 3
継続的な栄養指導で各種指標が改善した糖尿病患者の一例
発表者 ○今井 恵
(北海道社会事業協会帯広病院)
【目的】食事療法は、どのような治療をしている人でも必ず行なわなければならない基本的な治療法であり、管理栄養士本来の役割でもある。その中でも特に糖尿病は、食事療法が重要であるが、継続が困難な場合が多い。平成18年5月に糖尿病を発症して以来、外来において診察ごとに栄養指導を継続することにより体重・血糖コントロールが改善、良好に維持している患者の一例を報告する。 【症例】(初診時)55歳女性、主婦、身長160cm、体重74.4kg、BMI29.1、血糖344mg/dlHbA1c10.2%、血圧140/80mmHg、CTR48%、尿糖(3+)、尿蛋白(−)、Tcho198mg /dl、HDL51mg/dl、TG70mg/dl、薬物ブロプレス8mg、ベイスン0.6mg 【方法】(1)栄養士指示量は、エネルギー1440kcal・塩分7g以下にする。(2)毎日朝食1時間後に20〜30分の散歩をする。(3)家庭での食事・血圧測定・体重の記録をする。(4)キャベツダイエット法を実行する。(5)外来栄養指導を診察ごとにする。 【結果】(1)〜(5)を実行したことで、1年後には投薬を中止するまでになり、体重50〜48.5 kg、HbA1c4.3〜5.1%、随時血糖90mg/dl以下を今現在も保っている。 【考察】食事に対して無関心であった患者が、栄養指導を継続することで行動変容を起こし健常者同様の日常生活を可能にした。
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