第10セッション
演題 2
食事摂取基準の見直しによる食事サービス向上への取り組み
発表者 ○新舘香奈子1)、角田麻美1)、斉藤美沙1)、 森川奈央1)
奥田絵美2)、金住美希2)、佐藤亜紀子2)、中川幸恵2)、石川紀子3)
(シダックスフードサービス(株)1)、札幌社会保険総合病院2)、天使大学3)
【目的】「医療はサービス」という考えは、病院食にも影響を及ぼし、それに準じた対応が望まれている。更に昨年度示された「日本人の食事摂取基準2005年度版」にも合致させなければならなく、病院食は栄養的にも嗜好的にも両方を満たさなければならない状況となっている。当社でも各受託施設でどのように応用していくべきか現状の問題と合わせて検討している。そこで今回、カフェテリア方式で毎日選択メニューを実施している当社受託施設の札幌社会保険総合病院において、現状の問題点を網羅した取り組みを行ったので報告する。【方法】1、受託施設栄養士と共同で院内食事摂取基準の見直しを行い改訂した。2、診療科別に成分別栄養を加味した献立作成を行った。献立内容は患者アンケート集計内容から得られた回答も重視した。3、栄養士、調理師、調理員に今回の取り組みを浸透させ、共同で作業導線の見直しを行い、栄養部職員に新献立実施前後でアンケート調査を行った。【結果】1、改訂前の食種は75種で改訂後は95種となったが、改訂前の1食事区分あたりの平均料理数は68で、改訂後には70となり有意な差はなかった。食種数は増加したが、料理数はほぼ変わらなかった。2、新献立は病棟担当栄養士と医師が従来の病院食基準を再検討し作成され、外科、内科・消化器科、糖尿病内分泌、腎臓病にまで至った。3、アンケート集計の結果、業務に対しての満足度は、栄養士、調理師、調理員ともに高い傾向を示した。【考察】食事摂取基準の見直しは献立の見直しに繋がり、それは給食管理全般の業務内容の見直しにも繋がる。今回の取り組みは栄養部職員全員に行ったが、同じ目的意識を持つことは、個々のモチベーションの向上に寄与することが意識調査の結果から得られた。今回の取り組みの評価は、患者食事満足度調査を行い更に検討していきたい。
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