第8セッション
演題 4
食育推進を目的としたパネルディスカッションについて
発表者 ○立川 佳樹子 1) 槌本 浩司 2)
1)北海道宗谷保健福祉事務所保健福祉部 2)北海道空知保健福祉事務所滝川地域保健部 )
【 目 的 】生活習慣病を予防し、健康的な生活を送るためには、好ましい食習慣を身につけることが必要であり、幼少期から食に対する正しい知識を学ぶことが出来る「食育」の推進が必要である。現在、それぞれの分野において食育の取組みが行われているが、その概念は幅広いことから、栄養士や保育・教育者などの食育関係者においては他の分野における「食育」の現状について把握していない状況にある。 このため、各分野の「食育」の実践状況についての報告と意見交換により、関係者の意識を向上させ、食育の推進を図る事を目的に開催した。
【各界の取組】小中学校の教育現場では給食センターの栄養士が、児童・生徒に対し、その日の献立を利用して説明しているが、施設数に対し栄養士が少ないことから実施回数が限られ、教育機関側が食育に対する理解を深めて、食育を実践する事が必要であるとの報告があった。保育所には、栄養士が数回訪れて園児に話をするとともに、親に「食育レポート」を配付し、話の内容についての情報提供をしている。町の栄養士は、学童を対象とした料理教室を開催し、栄養と健康の知識について学ぶ機会を設けるとともに、親への健康教育を実施している。農林水産行政においては、農業体験などによる食農教育が行われている。
【結果と課題】食育を推進していくためには、栄養士や教育者、食に関わる機関・組織の連携とともに、子どもの手本になる大人が食に対する正しい知識を身につけることが重要であると再認識された。課題として、教育機関の食に対する理解や保護者への情報提供が必要であり、それを担う栄養士の充足が望まれる。また、食に関わる機関等との連携のための連絡会議などが必要である。
第8セッション演題3へ 第9セッション演題1へ