第8セッション
演題 3
行政機関の連携による食育事業について
― 「食育」の情報共有を行った事例報告 ―
発表者 ○杉浦三鈴(北海道上川保健福祉部名寄地域保健部)
  押切悦子(上川支庁富良野地区農業改良普及センター)
【目的】各機関・団体において、「食育」を目的とした様々な事業が行われている。行政機関においても保健部局、農政部局、教育部局等において、それぞれに食育の取組が強化されており、部局によりめざす方向性に特徴があるようにみえる。関係する機関・団体においての取組事例などを知り、連携を深めた食育活動を展開するために情報の共有化を目的とした事業を行ったので報告する。

【対象】関係団体の会員の他、各市町村行政機関(保健課、農政課、教育委員会)、消費者協会、商工会、高校などへ事業周知を行い、幅広い参加を呼びかけた。

【内容】近年の食にかかる社会状況と食育を推進するための連携のあり方について、事例をもとに旭川大学女子短期大学部助教授豊島琴恵先生に基調講演をいただき、参加者間による共通理解を深めるための学習をし、富良野地区農業改良普及センターより食と農の共生推進事業の一環として、作成した「目で見るふらの農業」の報告を行った。シンポジウムでは、生産者の立場から農業従事者(指導農業士)、流通機関の立場からJAふらの、調理する立場から調理師会、栄養指導を行う立場から栄養士会、地域へ普及啓発をされているボランティア団体の立場から食生活改善協議会の代表の方より活動発表をいただいた。また、会場には、栄養士会、食生活改善協議会が持っている栄養指導媒体を展示した。

【結果】参加者アンケートでは、「基調講演により社会の現状と食育の必要性がわかった」「様々な団体の活動を知った」という意見が多く、各団体における食育活動を理解する機会となったと思われる。今後行政機関における食育の取組として、各機関の連携を深め、各団体が食育活動に新たな視点を盛り込み幅広く推進できるよう、積極的に情報の収集・発信を行うこと、各機関・団体の接点を広げることが必要と考える。
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