第9セッション演題 3 |
欧州主要都市水道水の水質検査からみた硬度 の比較とMg,Caの摂取量について |
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発表者 | ○村松宰(北大・医・保健)、杉村留美子、笹谷美恵子(藤女子大学・食物栄養) 佐藤香苗(北大・院・老年保健医学) |
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【目的】 | 水は生命の維持には欠かすことが出来ない6大栄養素の一つである。海外での生水摂取は旅行下痢症の原因の一つとされ、今日、水に対する関心は非常に高い。そこで、日本と欧州における水道水の水質の相違と、それらがもたらす栄養学的な影響について考察した。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【方法】 |
1)対象都市:ロンドン、ブリュッセル、パリ、ウィーンなど9主要都市と札幌市の上道水及び市販のミネラルウォーター。 |
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【結果・考察】 |
対象都市のすべてがWHOの水質ガイドラインの基準値内であり、健康に悪影響を及ぼす要因はみられなかった。水質は、ほぼ弱アルカリ性であるが硬度は高く、欧州人が水道水を利用することは、CaやMg摂取において自ずと所要量を満たすことになるが、軟水を利用している日本人はこの点では意識的に食生活の中でミネラルを摂取するように心がける必要がある。国別の虚血性心疾患死亡率と水道水のCa含有量及びCa/Mg比との地域相関は有意ではなかったが交絡要因が多いためと考えられる。一方、Ca、Mg量の多い飲水は腸内細菌叢のバランスの崩れにより、下痢を生じる可能性が高いため、予め硬度の高い水を試飲し、症状が出る場合は硬度の低いミネラルウォーターを購入することも薦められる。
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