第8セッション演題 1

精肉・鮮魚・惣菜の包装における 一般消費者の意識調査

発表者 ○川上ひとみ、小川貴代、小林良子、小林則子(天使大学)
【目的】 容器包装リサイクル法が施行され、ごみとして出される容器包装の大半は資 源ごみとして回収され、その処理法は大きく変化している。しかしその処理には多大 な費用が必要であり、ゴミ削減は大きな社会問題となっている。そこで消費者の食品 包装への要望、また環境問題に対する意識などについて調査した。
【方法】

プラスチックが包装容器として主に利用されている精肉・鮮魚・惣菜に焦点 を絞り、アンケート調査を行った。調査対象は本学学生とその家族とし、居住区域は 札幌市およびその近郊であった。一人暮らしをしている学生には本人に、家族と同居 しているものには主たる家事労働者に回答を依頼した。回答数127名、うち一人暮 らし50名、家族と同居77名であった。

【結果】
食材購入で最も重視する点は、 「安全性」38%, 「価格」37%, 「おい しさ」10%であり、 「包装」や「環境問題」は1%に留まった。包装形態に対する 満足度は、精肉は「満足」40%, 「不満」24%, 「どちらでもない」36%、鮮 魚では各37%,27%,35%、惣菜では各39%,17%,40%であり、満足 が不満を上回っていた。満足の理由は主に「使いやすい」、 不満の理由は「ゴミの量 が増える」であった。包装としてポリ袋で充分と感じる食材は、 「野菜」が103名と 最も多く、次いで「果物」91名、 「鮮魚」55名であった。ゴミ削減を目的とした 新しい包装形態が店頭に並んだ場合、その商品を「選択する」84%, 「選択しない」 2%, 「わからない」14%であった。しかし、この包装が高価格の場合は、 「受け 入れる」28%, 「受け入れない」18%, 「わからない」54%と受け入れが減少 した。また、環境問題やゴミ削減に対する取組みは「詰め替え商品の利用」 「資源回 収」 「スーパー等での回収」の順で実践されていた。このことからゴミ削減に対し消 費者の関心は高く、不要な包装の削減への要望が強いことがわかった。
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