第4セッション演題 1

高齢者の健康意識と食生活

発表者 ○田澤則子、佐々木志津子、八戸和子 (千歳豊友会病院、駒澤大学看護福祉専門学校、静和記念病院)
【目的】 近年わが国の高齢化は急速に進行し核家族化が進んでいる。千歳市は、老 年人口(65歳以上)14.3%と低いとはいえ、65歳以上で単独世帯はここ1 0年間で2倍以上に増加して来ている。今回これらのことを踏まえ、町内会などの 地域組織の協力を得て高齢者の食生活の実態ならびに、健康にたいする意識の変化 についてアンケート調査を実施した。
【方法】

平成14年5月、55歳以上の男女250人にアンケート用紙を配布し、 238名から回答を得た。男子66名(27.6%)女子173名(72.4%) 年代別では、60歳代が35.1%と最も多かった。自記式アンケート調査で実施 した。

【結果】
高齢期では、老化が進み生活習慣病の急増が見られる時期で、骨粗しょう 症を予防するためにも、牛乳、乳製品、豆、緑黄色野菜を摂るように 健康日本2 1にも掲げられている。30〜40歳代では牛乳を毎日飲む人が27%と低率であ るのに対し、現在では36%と増加している。水分の補給についても同様に30〜 40歳代では、53%の人しかよく飲むと回答していないが、現在では、73%の 人が良く飲むと高値を示した。高齢になるにつれて積極的に摂るように心がけてい る人が多く見られた。今回のアンケートを通して、健康に関心を持つ高齢者が多く 見られ、健康を維持する為に食生活が重要と考え実行している様子が伺えた。今後、 ますます高齢化が進むに連れ生活習慣病の一次予防、二次予防が重要視され、特に 生活習慣病では高齢期になってからの改善よりも、若い世代からの食習慣の隔たり を減らしていく必要が重要と思われる。食生活を通して、地域での健康作りを推進 していく指標に役立てていきたい。
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