第2セッション演題 1

ISO9001認証取得における 食事提供管理の一例

発表者 ○片野純、大塚真奈、河原麻値、駿河智美(手稲渓仁会病院 栄養部)
【目的】 当院では、総合医療の提供に適応される品質システムに対しISO9001 を2001年2月に取得した。 入院患者の食事提供は外部委託としているため、委託業務に対する食事提供管理のあ り方を検討した。
【方法】

入院患者へ食事提供が行われるまでの業務を大別し、各業務毎に業務手順 をとりまとめ、 「手稲渓仁会病院食事提供サービス作業マニュアル」を委託会社と病 院で共同作成した。管理体制として、1,毎日の朝礼業務で給食管理日誌を通して業 務確認を実施する、2,食事事故届けを設定し事故内容を明確にする、3,献立に対 する評価を嗜好調査・残菜調査・食事満足度調査・検食簿評価を年5回実施し評価す る、4,衛生管理評価・栄養管理評価・給食管理評価を定められた項目に従いながら 年3回実施する、5,食事提供評価会議で(4)の評価を委託会社が分析・目標期日を設 定した改善計画を立案し次回評価会議で改善計画の達成評価を実施する、6,年3回 の(3)の評価と食事事故届けに対する改善傾向をあわせ年1回委託会社評価を実施する。

【結果】
ISO9001認証取得の大きなメリットとして、医療サービスの質の向上 が挙げられ、品質のサービスを提供できるしくみ及び標準化を目指すものである。今 回、ISO認証取得に向けて、給食管理業務内容を根底より分析し委託会社と同じ視 点の中で、リスク管理を含めた食事提供サービスの構築が図られた。 また、日々、忙しく食事提供を行う中で、食事事故に対する分析が着実に行われ、事 故件数の減少につながっている。
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