第3セッション演題1

思春期における栄養指導【第1報実態調査】

発表者 ○辻廣博美(占冠村役場)、山本たい子(富良野市保健センター)、加藤文敬(上富良野町役場)、湯川千悦子(中富良野町役場)、西川智恵子(南富良野町役場)、杉浦三鈴(北海道富良野保健所)
【はじめに】  健康日本21の推進にあたり、平成12年に富良野圏域における朝食の欠食状況を調べたところ、高校3年生、青年期(15?24歳)の勤労者における欠食率が高かった。また、日頃の栄養指導業務において、対象者に甘味飲料の過剰摂取がみられることから、早い時期からの正しい知識の普及の必要性を感じた。そこで、思春期世代の食生活に関する正しい情報提供をはかるために、朝食欠食状況と甘味飲料の摂取状況について実態調査を実施した。
【目的】

 中学生とその保護者を対象に栄養指導媒体を作成し、活用するために実態調査をする。

【対象及び方法】  平成136月に富良野保健所管内5市町村の教育委員会をとおして、全中学生を対象とし、アンケート調査を実施した。配布数161570名、回答数151486名、有効回答数1322名有効回答率84.2%であった。
【結果  朝食を「食べない」と答えた者は男女差・学年差はなく、平均で2.9%であった。「食べない時もある」を合わせると2割にもなった。甘味飲料の摂取状況では400ml以上飲んでいる者が男子27.7%、女子13.5%だった。牛乳の摂取状況では、400ml以上飲んでいる者が全体で16.3%だった。男子では7.3%の者が801ml以上摂取していた。自由記載の質問では「栄養バランス」「スポーツ栄養」「ダイエット」「生活リズム」などに関する質問が56名(4.3%)よりあった。
【考察】

 学校等関係機関との連携を深め、「朝食の意義」「甘味飲料の過剰摂取の影響」「スポーツ飲料の意味」「牛乳の適正摂取」をはじめとした食生活に関する正しい情報提供をすすめる必要性があきらかになった。
 今年度は上記のことをふまえ、栄養指導を実施しているので、その結果についても第2報として報告していきたい。