演題 8 十勝管内に於ける宅配給食について(パート1)
                         (北海道栄養士会十勝支部)       ○金 澤 茂 子
【目的】




 高齢者世帯や独居老人にとって、住み慣れた地域で、健やかな生活を継続できる事が望みである。そのためには、いかにバランスが良く、美味しくて、高齢者の身体状況に合った食事を取っているかが重要と思われる。
そこで、その一役を担っている市町村での宅配給食が、どのように実施されているか状況を把握する事、そして、高齢者、独居老人のQOLをより高め、健康を維持できるように働きかけるための基礎資料とする事を目的とし、調査を試みた。
【方法】
 調査対象は十勝管内1市19町村の行政へ、記述式アンケート方式で郵送で行った。
調査期間は平成12年8月1日〜8月10日の間である。
【結果】







 各市町村での宅配給食は、大半が試行錯誤で、やっと基礎作りができたと言う段階である。内容は、行政の直営はなく、民間主体のスタートとなっており、人材の不足等からか、業者の努力やボランティアの活動に頼っている現状である。
 また、宅配給食に栄養士の関わりが、約半数しかないことは残念に思う。献立作成、栄養価算定を行ったり、糖尿病・高血圧などの病気を考慮した食事になっているのは、栄養士が関わっている場合に多いことを重視して、ただ単に施設や自治体の栄養士が兼務すると言う形ではなく、在宅福祉サービス向上の面からも栄養士の配置を望む。
今後も、十勝の宅配給食の現状には改善の余地があり、利用者のニーズに合った内容に整え、満足した生活を営むことができる制度を確立して行く必要性を感じた。