演題 7 給食管理システム 〜患者サービスへの効果〜
                  ○ 片野 純  河原麻値  駿河智美  大塚真奈(手稲渓仁会病院)
                  長谷川久美子(日清医療食品)
【目的】




 当院栄養部の業務は、病院栄養士が病棟管理業務、栄養指導業務、給食管理業務を、委託側栄養士が給食管理実践業務、配茶・配膳・下膳管理業務を行っている。
 また、患者サービス向上に向け、病院側・委託側が調整をとりながら業務展開を行っている。今後さらなるサービス提供を図る上で、基盤となる日常業務を合理化する必要があった。また、急性期特定病院のベッド稼働に合わせ、よりタイムリーに的確な食数把握が必要となっていたため、食数管理業務をシステム化する事とした。
【方法
及び
内容】
 当院システム開発課の協力を得、病院側と委託側の「共同開発」という形をとった。
「栄養指示箋処理業務」の付加価値として、「食札への献立・カロリー表示」を付随した。献立表示は個別対応等特殊な場合を除く全ての食種を対象とし、食札に記載している。また、延食・検査食に対しては、献立表示とせずに食事内容についての案内文とした。
【結果】







 献立・カロリー表示を行うことにより、食事制限のある患者には、病院食が食事療法を実践する際のよりわかりやすい媒体となり、制限のない患者にとっては、カロリー表示された食事と家庭食を対比する機会ができたことで、退院後の食生活指標となっている。また、流動食やキザミ食などの場合は、内容を理解した上で安心して食べられる、嚥下訓練の際には内容を説明し、反応を見ながら訓練ができる、などの効果も見られている。
 今回のシステム化では、タイムリーな患者情報の把握にとどまらず、病院食を直接的な栄養教育の一環として位置づけを高めることができた。
 今後は、オーダリングに向けた操作性、より患者が必要としている情報の提供に向けた改善を検討していく。