演題 5 栄養指導におけるアセスメント表の活用
  手稲渓仁会病院 栄養部      ○ 斉藤千春  河原麻値  片野 純  
                        秋田まゆみ 駿河智美  大塚真奈
【目的】





 当院の栄養指導において@指導視点の統一A指導内容の標準化B指導評価の統一を図る目的で、クリティカル・パスを栄養指導技法へ展開し取り組みを行ってきた。しかし、複数の栄養士が一人の患者に個別指導を行うため、指導評価の相違や、社会的背景や食生活の傾向、実践能力の把握等、患者側の情報不足及び情報伝達の不備が問題点としてあげられてきた。今回は、これらの問題点を改善し、このパスを利用した栄養指導効果の有効性の評価を行うことを目的として、患者の生活・食事状況や、理解度の評価項目を加えて平成13年4月よりアセスメント表の導入を行った。
【方法】


 アセスメント表の作製にあたり、患者情報及び、評価項目を組み込み、一連の指導の流れと評価を把握できるようにした。また、評価方法はSOAP式の記録に沿った視点を設定し、Subjectiveを患者評価(意欲、理解度)、心理的評価(肯定、否定意見)、Objectiveを生活評価(行動変容)、食事評価(実践)、検査データ評価、Assessmentを問題点及び総合評価、Planを指導計画とした。
【結果】


 アセスメント表導入によるメリットとして、@指導評価視点の統一A患者との面談より問題志向型の栄養指導となったB理解力、実践の能力の患者情報が充実しているため、初対面でもコミュニケーションがとりやすくなった。等があげられた。今後はこのアセスメント表の分析を行い、個別性及び、年齢、疾患別を考慮した栄養指導技法の確立を目指したい。