演題 1 糖尿病教室の効果  〜HbA1cと意識の変化〜
  (岩見沢労災病院 栄養管理室)  ○水谷千絵子  田副香織  越川志保 
                        糖尿病教室スタッフ
【目的】



 当院では平成11年10月、専門スタッフによる糖尿病教室を開始し、現在までに244名の参加となった。
 今回私達は、教室参加の患者構成、糖尿病の理解度、及び糖尿病教室前後での意識の変化、血糖改善効果について検討したので報告する。
【方法】 糖尿病教室前後でのアンケート調査の結果。及び教室受講前と3ケ月後のHbA1cの比較。
【結果】
































<糖尿病教室参加者の患者構成>
最低年齢32歳
最高年齢80歳
平均年齢60歳
男性61%
女性39%
外来51%
入院49%
BMI25以上39.7%
BMI最低値18.7%
最高値31.5%
平均値24.4%

<治療法>
食事療法 64.4%
内服 27.1%
インシュリン 8.5%

<アンケート>
  受講前 受講後
糖尿病に関心ある 64.4% 98.2%
HbA1cを知っている 30.5% 57.1%
低血糖の対処法を知っている 52.5% 85.7%

<HbA1cの受講前後の比較>
  受講前 受講後
外 来 7.7% 7.1%
入 院 8.8% 7.2%
全 体 8.2% 7.2%

 このように、教室受講前には、糖尿病に対する理解が十分でないことが分かる。教室後には其々の設門に対し、糖尿病に対する理解が向上した。
 また、HbA1cの教室前後の比較では、全体で8.2±7.2%と有意に改善しており、入院・外来患者に分けて検討しても有意に改善していた。以上から、糖尿病教室は糖尿病の理解のみならず実際の血糖改善にも効果があったと考えられる。